2024年11月16日
第231回温故知新の会「箱根神社所蔵の箱根権現本地仏懸仏について」
みなさん、こんにちは。
本日、開館10周年を記念して「箱根神社所蔵の箱根権現本地仏懸仏について」の講演をしていただきました。
講師は元神奈川県立歴史博物館の館長、薄井和男先生です。
特別展示「箱根神社所蔵箱根本地仏懸仏」に関連した講演会となっています。
〈講師の薄井和男先生〉
講演では、箱根神社に伝わる縁起をもとに、箱根権現の神様についてと、武蔵・相模の懸仏について解説をされた上で、展示中の懸仏について詳しく特徴を解説されました。
〈講演会の様子〉
この懸仏と箱根神社の縁起を比べると、鎌倉時代の縁起には主尊は毘盧遮那如来(=大日如来)であり、この懸仏と合致すること、時代が異なるとこの主尊が異なるため、この懸仏の制作が鎌倉時代であること、「筥根」の銘文の可能性についてなど、この懸仏についてわかりやすくお話しされました。
また、たくさんの懸仏を紹介されたことで、この懸仏が鎌倉期の貴重な作例であることを改めて再確認しました。
普段、瑞穂町の狭山神社と神奈川県の箱根神社はどのようなつながりがあるのだろうと思っている方も多いと思いますが、この懸仏、講演を機にしっかりと知っていただけたのではないかと思います。
薄井先生、ありがとうございました。
なお、展示会期は12月1日(日)までとなっています。
次回の温故知新の会は11月23日(祝)、「第3回 描いて語る元狭山」、講師は関谷和さんです。ぜひご参加ください。