2020年05月13日
ブログde万葉集と山野草⑩
ランドセルを背負って登校する小学生を久しぶりにみかけました。皆、マスクを付けてです。
当たり前だった光景がこの数ヶ月のうちに特別なことになってしまった気がします。皆さんそれぞれの中に“当たり前→特別”そんな変化が現れているかもしれません。
今日は万葉集の中で一番読まれた植物「萩」をご紹介します。
万葉集では142首詠まれ、そのほとんどが巻8と巻10に集中しています。
摺り染めはすぐに落ちてしまうものなので実用的ではなかった。この歌も摺り染めを象徴的なものとして扱っています。
萩の花と言えば、秋の七草。山上億良が万葉集で詠んだ「萩の花 尾花 葛花 撫子の花 女郎花 また藤袴 朝顔の花」は秋の七草の由来になったといわれています。
このブログで古代色や染にご興味をもたれた方がいらっしゃいましたら、2020年5月14日(木) 午前0:45〜 NHK BSプレミアム 染織史家 吉岡幸雄さんの「失われた色を求めて~植物染め・伝統100色を今の世に~」の再放送があるようです。私も早速録画設定しました!
では、前回の問題の答えです。正解は③の夕占(ゆうけ)です。
昼は人間、夜は神霊が活動する時間と考えられていた当時、夕方はその境界として人が神様の声を聞くことの出来る時間帯だったそうです。
占いというのは、いつの時代も興味の的。良いことが出れば信じたいし、悪いことがでれば信じたくもない。
当たるも八卦当たらぬも八卦です。
本日の問題は
Q.秋の七草のうち、キク科の植物で万葉集では一首しか読まれていない花はなんでしょうか?
Let’s think!
気温が上がってきてますので体調管理にお気をつけくださいね。
2020年05月13日
臨時休館中のけやき館 探検!!⑦
皆さん、こんにちは。
探検シリーズ、お待たせしました。(え?待ってない?)
しばらく間が空いてしまいましたね~。
だいぶあちこち紹介したので、今日はわたしのお勧めを!
太陽の光の差し込む階段、良いですよ~。
なかなかのスポットです。(わたしだけ?)
なんか光の筋のようなものが写りこんでてステキ!!
2階から見る『バーズアイ』も良いのです。
1階で見ると、自分の背丈からしか見えない世界。
2階で見ると全体が見渡せる、正しくバーズアイ(鳥の目)を体感できます。
横田基地のコーナーも普段あまり見ないコーナー(失礼?)。
赤いソファがあり、ゆっくり出来る穴場です。
“郷土資料館”ですが、時間をかけてみると面白いですよ。
ステイホームが続いてますが、自粛要請が解除されたら、ぜひお出かけくださいね。
職員一同、お待ちしてます。
では、また!
2020年05月10日
ブログde万葉集と山野草⑨
こんにちは。休館になってから始めた「ブログde万葉集と山野草」も9回目を迎えました。
楽しんで読んでいただけていると信じて、今日も配信いたしますね。
本日ご紹介するのは“ハンノキ”です。
古代「榛」(ハリ)とよばれた「ハンノキ」はカバノキ科の落葉高木です。樹皮と実は染料にし、後世になるとタンニンを抽出して女性の鉄漿(おはぐろ)などにも用いたそうです。
染色家 志村ふくみさんの「一色一生」(講談社学芸文庫)からの抜粋。
釜に湯をわかし、木の皮を炊き出しました。
熱するに従って、透明な金茶色の液が煮あがってきました。榛の木は熱湯の中ですっかり色を出し切ったようでした。(途中略)
それは榛の木の精の色です。
思わず、榛の木がよみがえったと思いました。
色はただの色ではなく、木の精なのです。
色の背後に、一すじの道がかよっていて、そこから何かが匂い立ってくるのです。
「ブログde万葉集と山野草①」でご紹介した桜染めについても、光村図書 中学二年国語教科書 「言葉の力」で
ふくみさんの言葉が載っています。
ご興味のある方は是非ご一読ください。
前回の問題の答えです。
万葉集は何巻あるか?正解は20巻です。すべてが統一された体裁ではありませんが、それぞれの巻にはそれぞれの趣があるそうです。ちなみに今回紹介した巻7は辞書風に分類。旅の歌が多いということです。
それでは本日の問題です。
Q.万葉の時代、簡単にできる占いとして人々に好まれた占いはどれでしょうか。
①朝占 ②昼占 ③夕占 ④夜占
Let’s think!
みなさま こんにちは。
ステイホーム週間は終わりましたが、引き続きの緊急事態宣言のもと、けやき館の臨時休館も延長となり、みなさまにお会いできるのも、もう少し先の話しになりました。緑の美しい季節のけやき館にご来館いただけないのは残念ですが、今日は一緒に散歩に出かけてみませんか?
さてこちらは、どこの風景でしょう?けやき館が大好きなあなたなら、もうお分かりかと思いますが‥‥
そうです!
けやき館常展示『瑞穂の自然と歴史』内の、ジオラマです。
こちらは、狭山丘陵の六道山の雑木林をイメージして 作られています。いろいろな動物や昆虫がいますが、こんなものも
なんだと思いますか?
答えは
たぬきのフンです。
たぬきは、決まった場所に何度もフンをする「ためフン」という習性があり、複数のタヌキが同じ「ためフン場」を利用する場合もあるそうです。そして、たぬきのフンは、とてもくさいそうですよ。
フーンおもしろいですね~今度来たときに探してみてくださいね。(においはありません)
それでは最後に、ジオラマだるま探し~・・・
下の写真は、今回ご紹介したジオラマです。
でも~いつもの見慣れた風景と違うでしょう。だるまが4個いますよ 😯
それではまたジオラマでお出かけしましょうね。
2020年05月08日
ブログde万葉集と山野草⑧
お待たせいたしました。「ブログde万葉集と山野草⑧」のお時間です。
今日は韓藍(カラアイ)、鶏頭(けいとう)です。
韓(中国)から渡来した藍(染料)という韓藍を詠んだ歌は4首あります。大事に庭で育てた韓藍を女性に見立てた恋の歌ですね。先日番外編でご紹介した山部赤人も一首詠んでます。
我が屋戸に 韓藍蒔き生ほし枯れぬれど 懲りずてまたも蒔かむとぞ思ふ
訳:庭に植えて育てたからあいは枯れてしまったけれど、懲りずにまた撒いてみようと思う。(一度消えた恋の炎をまた燃やしてみようと思う)
ではでは前回の問題のお答えです。万葉集は7~8世紀の歌が載っているんですねー。っということで正解は②番でした。
今日の問題は、このブログを読んでくださるくらいの皆様なら簡単です。
Q.万葉集は全部で何巻あるでしょうか?
答えは5/10up予定です。
STAY HOME期間中、我が家では家族4人でスマホアプリの絵しりとりを楽しみました。例年のGWは家になどいない子供たちが、タブレットを使った能トレコミュニケーションを提案してくれて、いつにない休日を過ごしました。
知識とアイデアがあればこのような状況でも、もっともっとけやき館を知ってもらえる術はあるのだろうと自分の無力さを感じつつ、ブログを更新してまいります。
2020年05月08日
大久保ヤマト・イラスト個展~知られざる武者たちのものがたり~
みなさん こんにちは。
新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、けやき館のミニ展示も止む無く中止に・・・。
観賞していただけなく大変残念です。
ということで、準備していたミニ展示「大久保ヤマト・イラスト個展~知られざる武者たちのものがたり~」をご覧いただきたいと思いま~す。細部まで見えないと思いますが、ご勘弁を。
展示のイラストは、漫画家・イラストレーターの大久保ヤマトさんの作品です。
今後 機会をみて、再展示をしようと担当学芸員のコメントです。
是非、その時はじっくり観賞してください。
2020年05月08日
一足早い、企画展「みずほの蝶」のご紹介②
みなさんこんにちは。
今回は企画展「みずほの蝶」について、前回のブログで伝えきれなかったおススメをご紹介します。
まず一つ目は、標本です。
〈身近なチョウ、のぞいてみよう!〉
「身近なチョウ、のぞいてみよう!」では、チョウの標本を近くから見ることができます。
例えば、美しいチョウの代表「ミヤマカラスアゲハ」の標本を見てみましょう。
〈ミヤマカラスアゲハ〉
翅(はね)がキラキラしていますね。
これは鱗粉(りんぷん)といい、チョウの翅にびっしりついています。この鱗粉に光をあてると、もっとキラキラします。けやき館に来たら、ぜひ用意してあるルーペで、光をあててみて見ましょう。
また、右と左、比べてみてください。
どちらも同じチョウなのに、大きさがぜんぜん違いますよね。
これは春型(左)と夏型(右)の差で、成長する時期によって、大きさや翅の色にも違いがでてきます。よーく見ると、標本一つにも見どころがありますね。
次は描かれたチョウです。
〈伊藤知紗さんの絵本の原画〉
温かみのある、かわいらしいチョウですね。
この画を描いたのは、飯能市在住の絵本作家、伊藤知紗さんです。
でも、ただかわいらしいだけではないんです。
伊藤さんは日頃から地元の野山をフィールドワークして、昆虫や自然を観察しています。
ですから、チョウの体や翅の特徴がしっかりと描き分けられています。
また、伊藤さんとお話をしていたら、周りの植物にも気を配って描いているそうです。
実際にご覧になって、色々な発見をしてみて下さい。
今回はここまでです。開館しましたら、ぜひお越しください。
2020年05月07日
ブログde万葉集と山野草 番外編Ⅳ
皆様、大変お待たせいたしました。
番外編Ⅳのお時間です。
万葉集と百人一首にスポットをあてた残りの二首のご紹介です。
万:あしひきの 山鳥の尾の しだり尾の 長々し夜を ひとりかも寝む
思わないようにしていても、思われてどうにもならずに、山鳥(やまどり)の尾のように長い、この夜を過ごすのです。
百:あしびきの 山鳥の尾の しだり尾の ながながし夜を ひとりかも寝む
山鳥の尾の、長く長く垂れ下がった尾っぽのように長い夜を(想い人にも逢えないで)独りさびしく寝ることだろうか。
万葉集では詠み人知らずとなっていますが、百人一首では柿本人麻呂の作とされています。
万:田子の浦従 うち出てみれば 真白にぞ 富士の高嶺に 雪は降りける
田子の浦を過ぎて仰いで見ると、真っ白な富士の高嶺が見える。高嶺に今雪が降り続いている。
百:田子の浦に うち出てみれば 白妙の 富士の高嶺に 雪は降りつつ
田子の浦に出かけて、遙かにふり仰いで見ると、白い布をかぶったように真っ白い富士の高い嶺が見え、そこに雪が降り積もっている。
両方とも作者は山部赤人です。柿本人麻呂と並んで万葉集を代表する歌人である。大伴家持は、柿本人麻呂、山部赤人を並べ立てて「山柿の門」という言葉を使ったそうです。
この「田子の浦~♪」ですが、妙に耳に残り、百人一首では絶対札を取ろうと思う歌ですよね? え?私だけ?
実は私の十八番は「ひさかたの ひかりのどけき~♪」紀貫之の歌なんですねー。子供の頃に覚えた物って忘れないものです。
2020年05月07日
facebook始めました!
皆さん こんにちは!
5月になり気持ちの良い季節になりましたが、そこをグっとこらえてStay Home です。
けやき館も5月31日まで臨時休館が延長になりました。残念です・・。
こんな時なので、少しでも皆さんの気持ちを和ませられればと思い、遅ればせながらfacebookを始めました!
どうぞfacebookもご覧ください。
https://www.facebook.com/miuzuhoactio/
みなさまこんにちは
ステイホーム週間限定特別企画“ホッとひといき”も最終回となりました。
みなさんと一緒にお茶を飲んだり、体を動かしたり、花を愛でたり
私にとってたのしい時間を過ごさせていただきました。ありがとうございました。
最終回は 生き物!緑が美しい季節になると、花と一緒に生き物も元気に活動し始めますね。
「くさぼっこにいんムシは?」・・・
瑞穂町にも方言はあります。今と昔では呼び方が全然違う生き物もいるんですよ。
カナベツ、オカネムシ、トカゲ、ガガミッチョ、コブタムシ
さて、何の名前でしょう?今でも良く知られている生き物ばかりです。
本日は、最終回なので、下のあみだくじで答えあわせをしてみてくださいね。
前回のクイズの答えもこちらです。
一日も早くみなさまに、けやき館でお会いできる日が来ることを心から願っています。