2024年09月28日
特定外来生物 バスターズキッチン ~アメリカザリガニ編 ~
「みずほまち 特定外来生物 バスターズ」として、特定外来生物の駆除を促進し、学びにつなげるイベントを2024年度から実施しています。6月16日にはオオキンケイギクの抜き取りとアメリカザリガニの捕獲を行いました。
今回は、「バスターズキッチン ~アメリカザリガニ編 ~」として、狭山池公園一帯を中心に、町内に多く生息しているアメリカザリガニの駆除を進めるため、解剖と、むき身を使った調理活用イベントを企画し、9月28日に実施しました。ワナを仕掛けたり、網で捕まえたりなど、新年度から通算して200匹以上を捕獲しました。今回は、水がまだきれいな丸池を中心に捕獲し、イベントまでの間は館内風除室で生態展示を行っていました。
講座では、まず特定外来生物とは何か、”条件付”の扱いの注意点などを座学で学びました。昨年2023年6月から、アメリカザリガニとミシシッピアカミミガメ(幼体時はミドリガメと呼ばれる)は条件付特定外来生物に指定されましたが、具体的にどのようなことに気を付けるべきか、知らない方も多いのではないでしょうか。
例えば、アメリカザリガニ釣りを楽しんだ後、すぐにその場で放すのでなければ、家に持ち帰ることになります。それにより「移動を伴い飼養」を開始したことになります。その後は、①「逃がさないように注意して、死ぬまで飼い続ける」か、②「逃がさず飼育できる他の人に無償で譲渡する」か、③「殺処分する」のいずれかは可能ですが、採集した場所であっても、再度野外に放すことはできません。
座学の後、解剖の手順を確認し、各自で使用する個体を水槽からすくい、ザリガニミミズなどの寄生虫が付いていないかを確認するため、小物用の超音波洗浄機にかけました。
解剖は、表面からは見ることのできない器官や部位をあらわにしていく作業です。鰓や心臓、肝臓・膵臓にあたる部分などを確認し、主な可食部となる腹部の筋肉を剥き身として分離しました。背側の後腸も、尾節から抜き取りました。カルシウムが主成分の胃石を見つけた人もいました。(ザリガニは脱皮前にカルシウム分を吸収して蓄え、脱皮後には溶かして使うのだそうです。興味深いですね!)
解剖を終えた後は、剥き係のボランティアさんともども、たくさんのアメリカザリガニを剥いて身をとりました。
剥き身は軽く茹でてグラタンにトッピングし、胸部と小さいアメリカザリガニは素揚げにし、ピザに小さなアメリカザリガニの素揚げをトッピングし、焼き上げました。
肝臓と膵臓にあたる部分は、エビでいうとミソとして美味しい部分です。この部分をより分け、グラタンに混ぜたものはとても濃厚な味わいで、「ウニのよう」という声も上がりました。
今回の企画は、多くのアメリカザリガニを捕獲したり、イベントまで飼育したり、当日はたくさんの身を剥いたり、美味しい料理に仕上げたりなど、様々な方のご協力により実現しました。この場を借りてお礼申し上げます。
また今後も楽しいバスターズイベントを企画していきたいと思います。皆さんもぜひ参加してくださいね。