こんにちは。
けやき館では、いろいろな方のご協力を得て、展示やイベントを実施いています。
今回はそうしたエピソードを少し紹介します。
先日、一冊の絵本が当館に届きました。
絵本作家・イラストレーターの伊藤知紗さんからでした。絵本は出版されたばかりの『カニのダンス』(福音館書店・ちいさなかがくのとも6月号 / 文・越智典子 絵・伊藤知紗)です。
〈カニのダンス 表紙〉
伊藤さんには、昨年開催の「伊藤知紗 絵本原画展~昆虫観察日記~」(2023年7月15日〜9月24日)で、『うんちみたいなむしがいた』と『むし、おきあがれるかな』の原画を展示されていただく際に、協力していただきました。
やわらかな画風と、自然観察に基づいた題材選びは、大人も多くの気づきがあることでしょう。
今回の『カニのダンス』は作画担当ということで、実際に神奈川の三崎口や関西方面に出かけて干潟のスナガニを観察されていたそうです。
新刊本 てくてく日記 (fc2.com)
伊藤さんに案内していただいた時も、葉の裏や枝などで越冬するチョウたちを丹念に観察されていました。こういったポイントをいくつもめぐって観察しているのは本当にすごいことです。
今回のカニの絵本でも、舞台となる入り江の様子やカニのユーモラスな動きも必見です。
伊藤さんの絵本は、図書コーナーに配架していますので、興味のある方はぜひ手に取ってみてください。
2024年05月05日
生きものミニ展示はじめました
気温が上がり、生物の活動が活発になってきました。
風除室で、冬の期間を中心に目を楽しませてくれたシクラメンからの
展示替えとして、
ミニ展示「何の生きものがいるのかな?」を始めました。
けやき館では、生体の展示が可能な唯一のスペースです。
小さな水槽に入れる候補をあれこれ考えつつ、
隣の耕心館の山野草のおススメも含めていくつか展示することにしました。
まずは今の季節に、色とりどりの花を咲かせているタツナミソウの
鉢をいくつかお借りしました。
(最上段は色の濃いアカボシタツナミソウの購入品を栽培したものです。)
「タツナミ」の和名の由来など、知りたい方はぜひのぞいてみてください。
<耕心館にあるタツナミソウの各色の群落>
水槽の生き物も、その時々で変わりますのでお楽しみに!
2024年05月04日
昆虫標本展のギャラリートークを行いました
みなさん、こんにちは。
ゴールデンウィークの真っ最中ですが、いかがお過ごしですか?
けやき館では昨日(5月3日)、昆虫標本展(会期:5月26日まで)のギャラリートークを実施しました。お話ししてくださったのは、この展示で標本箱を貸してくださった岡部廣さんです。展示してある22点の標本箱一つ一つについて、丁寧にわかりやすく解説をしてくださいました。
参加された方からも、昆虫にまつわるご自身の体験談や疑問点などについて、その都度質問しながら和気あいあいとしたギャラリートークになりました。中には、5月3日の東京新聞に昆虫標本展とギャラリートークの記事が掲載されたので、その新聞記事を見て参加してくださった方もいらっしゃいました。
ゴールデンウイーク最終日の5月6日(月・振休)にも、14時からギャラリートークを行いますので、お時間のある方は是非いらしてください。
2024年04月26日
五月人形と鎧兜がお目見え!
早いもので、4月も終わり5月が近づいてきましたね。
端午の節句に合わせ、郷土資料館の風除室に5月人形がお目見えしました。
<鯉のぼりの飾りが立体でかわいいですね>
さらに、ガイダンスホールで
本物の兜と鎧の展示を行います!
戦国時代から江戸時代にかけての当世具足で、
実際に武将が身に着けた痕跡があります。
けやき館や耕心館一帯に居を構えていた大海道 細渕家へ
お嫁に来た方の実家の発智家に由来するものです。
発智家は川越藩の家老の家柄で、特に篤志家で有名な庄平氏から贈られたものだそうです。
(発智庄平氏は地元の小学校の校長や信用組合から銀行の頭取に就き、渋沢栄一とも交流がありました。
孤児院の経営などを担い、霞ヶ関カンツリー倶楽部も創立した方です。)
鍬形(兜前方の装飾)と二枚胴のうるみ色が特徴です。
迫力のある兜と鎧をぜひ間近でご覧ください。
2024年04月14日
狭山丘陵 春の探鳥会を実施しました
4月13日は朝から爽やかな晴れ空が広がり、絶好の探鳥会日和でした。
今回も日本野鳥の会 奥多摩支部会員の名執修二さんを講師に、さらに自然保護協会会員の菅沼さんのサポートをいただき、野山北・六道山公園の赤坂谷戸から公園管理所(インフォメーションセンター)、展望デッキ、エヶ入(えげいり)谷戸まで往復するコースを回りました。
今回は幸先のよいスタートで、最初に双眼鏡をのぞく練習をしている時に、なんとオオタカが赤坂谷戸の上空に現れました!
するとカラスが集団で騒ぎ出し、オオタカに対しモビング(擬攻撃)を行っている様子が観察できました。
<写真の矢印の先にうっすらとオオタカの姿が写っています>
その後は主に聞こえてくる様々な鳴き声から、その鳥のイラストを見せていただきながら解説を受けました。
<関連する鳥の姿はイラストで確認しました>
鳴き声の他にも、アオゲラのドラミング音をエヶ入谷戸の背後で頻繁に聞くことができました。
耳が慣れてきたところで、全員無言で耳を澄ませるバードリスニングも体験しました。
そして、マヒワの集団がコナラの若葉についた蛾の幼虫をついばんでいる様子を探していたところ、探鳥会の終了直前に観ることができました!
この日の探鳥会で、実際に姿を見られた種は順にオオタカ、カラス、アオジ、マヒワなどで、
鳴き声が聞けた種は他にウグイス、ヤマガラ、コマドリ、ガビチョウ、アオゲラ、シメです。
これからの爽やかな季節に、あなたも鳥の観察に出かけませんか?
2024年04月09日
「昆虫標本展 ~人と昆虫~ 」が始まりました
みなさん、こんにちは。
けやき館では、4月5日からエントランスホールにて、「昆虫標本展~人と昆虫~」を展示しています。昨年の企画展「昆虫のふしぎ、ここがすごい!」でもお世話になった岡部廣さんから、22箱もの標本箱をお借りすることができました。
定番のカブトムシ・クワガタムシをはじめ、チョウ・ガ・ハエ・カイコ・セミ・コガネムシなどなど‥‥。所狭しと標本箱が並んでいます。
この他にも今回のテーマ「人と昆虫」にちなんで、切手に描かれた昆虫、蜂蜜とミツバチ、トンボと日本酒など、私たち人間の暮らしと密接にかかわってきた昆虫を紹介しています。そして何よりも見ていただきたいのが、標本箱の美しさ‼昆虫たちが整然と並んでいる様は圧巻です。
さらに今回の提示では、岡部孝司氏が撮影した昆虫写真も20点展示しています。
たくさんの昆虫標本と美しい昆虫写真を是非見にいらしてください。会期は5月26日(日)までです。
なお、5月のゴールデンウイーク中に、岡部廣さんがギャラリートークをしてくださることになりました。日時は、
5月3日(金・祝)・5月6日(月・振休)
両日とも14時から15時
になります。みなさんのお越しをお待ちしております。
2024年04月07日
瑞穂ふるさと大学、入学説明会!!
平成30年に活動開始した瑞穂ふるさと大学を知っていますか?
コロナ禍により、しばし活動が停止していましたが、この度新たな要項で再出発することとし、本日改めて入学説明会を実施しました。
入学希望者には、よくある大学のように学生番号を付与し、学籍・研修歴カードをお作りします。研修年度は4月からの1年間です。
郷土資料館が主催する事業に参加することで単位を取得できる仕組みです。特に、郷土資料館の「温故知新の会」や「囲炉裏端で語る昔話」の年間計画は既に大枠を決めていますので、ご興味がある方は予定を合わせてぜひご参加ください。
また、自身の研究テーマを決め、活動いただくことも可能です。
最初に友野図書館長から挨拶をいただき、事務局・講師の滝澤福一先生による経緯・制度の説明や講師陣の紹介の後、3人の先輩受講生から、これまでには実際にどのような活動をしてきたかなどの発表がありました。
最後に、滝澤先生から「瑞穂町2万年の歴史(概論)」のダイジェスト版の講和がありました。
町内外から、21名の参加者が熱心に聞き入っていました。
皆さんも自身の学びを広げ・深めるために、瑞穂ふるさと大学にぜひご参加ください。
2024年04月05日
ジオラマの修理。。。展示物を大切に扱いましょう
郷土資料館の「瑞穂の自然」のコーナーに、狭山丘陵の雑木林のジオラマがあります。初夏から夏にかけて見られる様々な生き物が、あちらこちらに潜んでいます。
残念なことに、いくつかの展示が壊されてしまっていました。植物の葉や花、昆虫の翅などが引きちぎられていたりなど…
今回、ジオラマの中にわけ入り、修理を行いました。
<葉の修理はなかなか難しいです>
<落ちてしまったナナフシモドキをテグスで吊ることにしました>
<どの部分を修理したか、わかりますか?>
修理できるならいいだろう、ということではなく、展示物は基本的には触れることなく、大切に見てもらいたいです。十分に修理できないものもあります。
それにしても、ジオラマの中では本当に森林の中にいるように見えますね!
今回修理された部分が自然に馴染んでいるか、郷土資料館の展示室でぜひご確認ください。
昨年の昆虫展でもお世話になりました岡部廣さんによる「昆虫標本展 人と昆虫」が4月5日(金)より、いよいよ始まります。
「これ、全部飾るんですか?」と聞かれるぐらい、多くの標本箱と写真をお持ちいただきました。
<ずらっと並んだ標本と写真>
エントランスから入って左のスペースに、皆さんに数多く見ていただけるように、配置を工夫しながら設営していきます。
<写真をこのスペースに並べます>
写真の入った額縁をまっすぐ掛けるのは、意外にとても難しいです。
<真剣な作業>
設営準備をしている最中にも、来館者の方が興味津々で見ています。
<美しい蛾に興味津々>
分類別・テーマ別で楽しくまとめられた標本と美しい写真の数々を、ぜひご覧にお越しください。
展示期間は5月26日(日)までです。
2024年04月02日
パネル展 『源氏物語』に詠まれた万葉の草花
みなさん、こんにちは。
桜が徐々に咲き始め、カタクリの花も見頃を迎えました。
今日から4月。新年度のスタートですね。
けやき館では、パネル展「『源氏物語』に詠まれた万葉の草花」が始まりました。
毎年この時期にはパネル展「万葉集と山野草」を開催していますが、今年はテレビドラマで話題の紫式部とコラボレーションして、『源氏物語』の中で詠まれた和歌から、万葉の草花を用いた10首の歌をパネルと写真で紹介しています。
光源氏・紫の上・明石の君などなど、有名な登場人物たちが詠んだ和歌と、森林インストラクターの久保田鷹光さんが撮影した美しい草花の写真をどうぞご覧ください。
会期は6月2日(日)まで、会場は2階展示ギャラリーです。
では最後にクイズです。紫式部は『源氏物語』の中で、およそどれくらいの和歌を詠んでいるでしょうか?
① 約100首 ② 約200首 ③ 約400首 ④ 約800首
正解は展示会場にて!
みなさんのお越しをお待ちしております。